J-Embrace Online Forum #9

.

J-Embrace Online Forum #9

2 / 6 /2025  5:00 pm ~ 6:00pm   

REPORT

MAATJ第9回J-Embraceオンラインフォーラムを開催いたしました。

フォーラムの冒頭で、今回は、Hayfield Secondary Schoolのヴォーン京子先生にスポットライトを当て、「自分をちょっと元気にしてくれた、プラスにしてくれた」エピソードを共有していただきました。「学生には人の話をしっかり聞く人間になってほしいんですよね〜!」と、元気なお言葉で話が始まりました。実はヴォーン先生、小学校の初登校の朝「話している人の顔をしっかり見つめて、その人の顔に穴が開くぐらい、しっかり話を聞くんよ〜!」とおばあちゃんに言われたことをしっかりと心に留め、その言葉が教師となった今もヴォーン先生の価値観の柱となっているそうです。学校で日頃スクリーンに釘付けの生徒たちが少しでも真剣に学習に取り込めるように、手を変え品を変え、色々工夫して来たそうですが、なかなか思い通りにいかないのは、どの先生でも思い当たる節があると思います。ヴォーン先生の教室で、ある日ふとしたことで、おばあちゃんにもらった宝の教訓を生徒に伝えたところ、(出来が悪いわけでもないのに)いつも後ろに座ってスクリーンばかり見て人の話を聞こうとしないある生徒が、翌日から教室の前に乗り出して来て、先生の話を顔に穴が開くぐらいしっかり見て聞くようになったそうなんです。何気なく伝えた(おそらく先生としてではなく人としての)「生」のエピソードがティーネージャの心を動かしたのでしょうね。ヴォーン先生、心温まるお話しに感謝感激です。

今回のフォーラムでは、覚えることの苦手な、なかなかクリックしない学生たちにどう指導・対応していくかと言う点で話が発展しました。文一つを作るにせよ、創造性や個性を出してほしいと思っても、それ以前に脳を活性化させていなければ出るものも出ないのでは?と言う疑問が飛び交いました。最近「これやって次はこれやれば終わり」のような、タスクをこなす授業が増えてきている中、日本語のクラスで今まで以上に積極的に「考えさせる」活動をするべきだという意見もありました。その中でいかに内容のある文を引き出させるか等、具体的な教室活動の例も共有されました。また、学生の対応にも柔軟性が求められている昨今、時には「全然聞いていないよ」と率直に改善点を伝えるのも効果的だったと言う話しもありました。どうすれば学生が「クリック」するか想定できないのは確かです。しかし、押すにせよ引くにせよ、教師も人間であることがどこかで学生に伝わるその「生」の瞬間が、学習者との距離を縮め、そこから意味のある学習へと繋がっていくのではないだろうかと思わせるフォーラムでした。

皆様、次回のJ-Embraceにどうぞふるってご参加くださいませ。


企画担当: バージニア大学  佐藤友美  マーシャルともこ
=================================

Please visit the J-Embrace homepage on the MAATJ website!
MAATJ will issue Professional Development Certificate upon request

J-Embraceでは、Z世代への支援とより良い人間教育を念頭に、Diversity Equity Inclusion Belonging (DEIB)の課題だけではなく現場での様々な課題を共に考え、課題改善に向けての情報交換や意見交換のできる集まりにして行きたいと思います。そしてメンバー間の交流とネットワーク造りはもとより、ざっくばらんに話せる場を提供できればと思います。内容やトピックは参加者の希望やニーズに合わせて柔軟に対応していきたいと思いますので、皆様のご参加をお待ちしております!

ご関心のある方は、フォーラム実施予定日をお確かめの上、サインアップシートにご記入ください。ご記入済みのメールアドレスに、ズームリンクを含むフォーラムの詳細を送らせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

In recent years, more educators are paying closer attention to diversity, equity, inclusion, belonging (DEIB) as the concerns towards students' learning and mental health are also on the rise. Teachers are on the frontline facing serious challenges everyday to support diverse students. You are cordially invited to an informal online forum, where participants openly exchange ideas, share experiences, and discuss how they can better support students as well as themselves. We hope that J-Embrace will provide a safe and inspiring discussion for the participants and will cultivate a sense of community for the MAATJ members. 

If you are interested in joining, please fill out the sign-up sheet from the link above.  The meeting zoom link will be sent to those who have signed up for the session.  Hope to see you there!


Organizer and Contact: Tomomi Sato (ts2fn@virginia.edu) & Tomoko Marshall (tm5x@virginia.edu)

Previous
Previous

J-Embrace Online Forum #10

Next
Next

J-Embrace Online Forum #8